帰りの電車、寝て隣の人にもたれかかってしまった。
「迷惑だよ!」
小声でたしなめられた。
「うっさいハゲ!たいしてもたれかかってへんやろ!殺すぞ!」
想像の世界で、おっさんの少ない髪をつかんでを引きずりまわし、
ボコボコにして次の駅でホームに放り出した。
そして、はっと気がついた。これが逆切れってやつか。
会社で嫌なことがあったせいもあり、心が荒んでいた。
もっと余裕をもたねば、と改めて思った。肝に銘じた。
ごめんなさいおっさん。
想像の世界とはいえ、大事な髪の毛をひっぱったり、
ホームに放り出したり、非道仕打ちをして。