2003年07月28日

ライダーキック

ライダーキックをきめた。
感触は湿った砂で作った人形に蹴りをいれたような感覚だった。
怪人はズズッと体がくずれ、粉々になり、それらがすべて火薬で
出来ていたように大きく爆発した。
すごくきれいに葬れたことに満足した。

原付で家に帰る途中、人が飛び出してきた。
口論になり、殴り合いの喧嘩になった。
思わずライダーキックを繰り出してしまった。
みぞおちあたりに深くきまった。
感触はドズゥンという肉感極まりないものであった。
相手はばったりと倒れた。爆発しなかった。
爆発すれば証拠も残らず、何事もなく片付けられるのに。

人を殺してしまった、という罪悪感から、冷や汗がでてきた。
周りに誰もいなかったので、急いで原付に乗って立ち去ろうとしたら、
おばちゃんに見られた。犬を連れたおじいさんにも見られた。
もうだめだ、と思いながら、エンジンをふかした。

というところで目が覚めた。人を殺した罪深い感覚だけは
」はっきりと残っていた。

Posted by skiyo at 2003年07月28日 00:33
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